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漫画考察 漫画の描き方を考える

【全身の描き方】
『デッサン力を上達させるには』では対象物をきちんと把握することが大事で それを正しく行うには描き始める順序や アタリのつけ方などを検証しなおしてみてはどうかという考えを示しました。 では、ここでは具体的に輪郭から描き始めることで どうなるのか実験してみます。

アタリ付き、アタリなしで描いた全身画の比較

まず下の画像でアタリをつけて描いた画像とアタリ無しで描いた画像を並べてみました。

アタリあり・なしとの比較 左側がアタリをつけた全身、右がアタリ無しで描いた全身です。パッと見で違うのは足の長さですね。左が7頭身に対して右が6頭身になります。現実の人では6頭身より7頭身の人が圧倒的に多いですよね。背の低い有名人とかでも6頭身は超えています。

少なからずとも平均的な体格の尺度を図る参考程度にはなるようですので今回試してみたアタリのつけ方を紹介していきます。

1. 肩幅を決める

全身を描く第一歩として描くのが私の場合、肩幅になります。顔の描き方に関しては今のところ漫画考察で扱ってるのは「復習:正面の描き方と眼力」「正面の描き方2」「正面の描き方」あたりです。

肩幅のアタリの取り方 今回採用したのは首の太さを基準に肩幅を決めるアタリです。とは言っても厳密には片まで含まず首の太さと同じ幅を左右にもとります。これは最も鎖骨が飛び出た部分が感じられるところまでの幅までであり、そこから腕へと流れていく本来の肩幅までは含みません。

途中進行を述べていたブログでは男性なら顔一個分の幅を左右にとか、女性は顔三分の二ぐらいの幅を肩幅にあてがうと言ったことも書いておりましたがこちらのほうが汎用性が少し高そうな気がしたので首の太さで感覚をとるほうを選びました。女性であれば今回の首より細めに、ディフォルメキャラだとさらにそれよりも細くなりますがとりあえずはこのアタリの取り方でも違和感はなかったです。SDキャラや首がないキャラクラーだと適応し辛いでしょうが。

2. 上半身の主要部分を決める

上半身のアタリの取り方 肩幅が決まったら、次は腕の長さです。頭三個分での長さと解釈しました。この長さはあくまでも指先までピンと伸ばした状態でのことです。普段ブランとした状態であれば軽く握っているような手の形なのでその場合は頭三個分よりも若干短くなります。

そして胴体は頭二個分でおへその位置にきます。幼さやスタイルの良さを強調したいのであればこれよりも長さを縮めてもいいのかもしれません。そして顔一個分の長さのところはみぞおちに近いです。みぞおちの高さからやや下の部分が腕の関節(肘)に位置するのででここら辺を目安に腕の曲線ラインを描く参考箇所として意識しておいてもいいでしょう。

まず瞳から描き始めの第一段階である線の少ないものですが、元々描き慣れない順序なので「次はどことどこの間隔を測ろう」という状態になりました。描く時間も輪郭から描きはじめたのよりもかかってます。感触としてもよく解らないというのが実感です。

そして描き進めたものになるのですがパーツの配置としての意味ではなく出来となると「濃い」な、と。まぁ、何度も線をなぞっている影響もあるとは思います。ただし、パーツの配置の正しさという点では輪郭から描き始めたものより整合性は高い印象を持ちました。輪郭から描いた方で勝っている点としてはあごの先端の細さあたりでしょうか。

正直、絵の出来(実際完成してるわけではありませんが。)工程2のあっさりしたのが個人としては好きだったりするわけですが、基本をおろそかにして出来もへったくれもないので描き順で整合性が高いのならばそちらに伸び代が高いと見ても良いかもしれません。皆さんもも絵の状態で伸び悩みが感じられたら自分にあった描き順を模索してみても良いかもしれません。

3. 下半身の主要部分を決める

下半身のアタリの取り方 最後に下半身のアタリですが、まずおへそから股下までの長さが顔の長さ一個分。この範囲はいろんな人の写真を見ても最も誤差が少なかったです。そして足の長さは顔三個分の長さをあてはめることで基本的なアタリは終了です。三個分というと手の長さと同じともいえます。自分で考えておいてちょっと意外でしたが確かに写真でも股下からの長さであればそんなに誤差はないですね。より細かくみると足首ぐらいかなって人も大勢いたので、スタイルの良いキャラクターを描く場合は顔三個分を足首までと設定してもいいかもしれません。

とりあえず、軸であるアタリの取り方はこれで終了ですが、ゆくゆくは体の厚みやら性別、年代別、体のラインについてなどにはまだ触れていないので後々追記、編集できればいいなと思っています。


関連テキスト:デッサン力を上達させるには

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